車両紹介
(快速・普通)

 現在、神戸線を走る車両

 223系(新快速・快速)

  関西の新快速の歴史は、大阪万博後(70年)の113系に始まり、急行格下げの153系(72年〜)、「シティライナー」117系(79年〜)、JR西日本初のオリジナル新車となった221系(89年〜)、そして223系へと受け継がれてきました。

  京都・神戸線新快速用の223系は、1995年8月に初めて導入。阪神大震災後の輸送力確保のため、当初計画より前倒しで投入されたものでした。221系のスタイルを踏襲したステンレス車体で、しばらくは221系と併用され、221系と併結されることもありました。2000年春にすべての新快速が223系に統一され、JRの快速車としては初めて、最高130km/h運転を実現しました。

  通常8両または+4両で12両での運転となっています。06年10月現在、最長で敦賀〜播州赤穂間の運転が行われています。播州赤穂へ乗り入れる新快速は、姫路で増解結されて、赤穂線には4両または8両で入ります。性能、内外装とも、快速用としては全国でも最高クラスの車両に数えられることは間違いありません。

  京都・神戸線は数年中に新型車で統一されることになり、2006年10月からの新快速敦賀延伸もふまえて、2003年より再び223系の増備が行なわれています。(これにより、同線から113系が淘汰されました。)また、221系との共通使用を前提とした6000番台も登場し、221系との併結が再び日常的に見られるようになりました。


市川を渡る新快速12両編成
05.5.2 御着〜姫路


223系新快速と221系快速が併走
05.12.19 三ノ宮

 221系(快速)

  新快速用117系を置き換えるべく、1989年に登場した221系。91年にはほとんどの新快速が221系化され、京都・神戸線の主役にのし上がりました。

  2扉・最高115km/hの117系に対し、221系は3扉・最高120km/h。これにより、停車駅を増やしつつ、所要時間を短縮することが可能になりました。また、117系の特色を継承しつつ、内外装ともにさらにレベルアップし、新快速の地位確立に大いに貢献。並行私鉄各社に対する優位を築いてゆきました。

  「新快速」としての任務は後継の223系に譲ったものの、いまだ京都・神戸線「快速」として活躍するほか、「大和路快速」(大阪〜奈良)、「丹波路快速」(大阪〜篠山口)、「みやこ路快速」(京都〜奈良)、阪和線快速(天王寺〜和歌山)にも投入され、いまや近畿圏の標準形として君臨しています。京都・神戸線の221系快速は6,8,10,12両での運転ですが、223系への置き換えが進んで影が薄くなりつつあります。


デビュー間もないころの221系新快速
89 加古川


221系快速
04.3.27 大阪


223系と併結
08.3.13 大久保〜魚住

 321系(普通)

  207系の延長線上にある普通電車用の新型車として、2005年12月にデビューしました。今後増備される通勤車両の標準とされており、順次201,205系を置き換えています。

  207系とかなりの点で共通しているものの、7両編成を基本としていることから、当面は京田辺以東の学研都市線区間に入ることは想定されていないもよう。車内には、カラーの液晶モニターが設置され、案内や広告が表示できるのが特長です。

  デザインは紺とオレンジのラインとなりましたが、これは2005年4月の福知山線事故で脱線・大破した207系のイメージを払拭するための変更とされています。


神戸線にデビューした321系
05.12.19 三ノ宮

 207系(普通)

  1991年に登場した、JR西日本独自の通勤形電車。京都・神戸線、および尼崎からJR東西線を介して学研都市線(片町線)、またJR宝塚線(福知山線)へと入ります。4両+3両のコンビで7両編成を組み、京田辺で3両の増解結を実施しています。(最初に登場した1編成だけは、7両編成。)車体の幅を広めにしてあることや、窓を大きくとっていることで、車内はかなり開放的で広々と感じます。走行性能もよく、通勤形としては申し分のない車両といえるでしょう。

  しばらく増備がストップし、旧式車両のリニューアルでしのいでいた時期がありましたが、アーバンネットワークの基幹である京都・神戸線を新型車で統一するべく、2003年から新車導入が再開。207系は登場から15年近くが経過したことから、2005年度からは207系ベースの新形式、321系に移行することとなりました。

  05年4月、宝塚線で脱線転覆事故が発生。その当事車両が207系であったことから、321系はデビュー時からデザインを変更、207系も05年末から06年春の間に、同様の紺・オレンジラインに変更されました。


旧デザインの207系どうしの行き違い。左の電車は東西線を介して松井山手へ向かう
05.12.19 三ノ宮


321系に準ずるデザインに変更された207系
06.5.29 道場〜三田

 過去に神戸線を走った車両

 117系(新快速 80-99年)

  新快速用の新車として、1979年落成、翌80年に順次153系を置き換えてゆきました。私鉄との対抗上、急行券不要の列車としては破格のスピード、そして転換クロスシートを装備し、国鉄の中では異色の存在でした。基本は6両編成で、のち名古屋エリアにも投入。JR化後の近郊輸送のモデルともなった車両でした。

  しかし新快速が好評を博するに連れ、2扉・6両編成という中途半端な構造がネックとなり、結局10年余のうちに221系に道をゆずることになりました。

  新快速のほとんどが221系化された91年以降も、早朝深夜の一部の新快速に細々と使われたほか、ラッシュ時の快速に充てられていた時期もありましたが、99年には新快速から完全撤退。福知山線列車には入っていましたが、尼崎脱線事故以降はATSの都合上、同線を離れて湖西線や嵯峨野線などに移っています。117系が神戸線を走行することは通常ありませんが、臨時列車やダイヤが乱れたときの代走として走ることが、まれにあるようです。


新快速として走っていた117系
85 加古川


塗装変更され福知山線列車に使用された117系
03.5.4 大阪

 113系(快速 -04年/新快速 70-72年)

  近郊形の標準形として量産された113系。神戸線・京都線では、長らく快速の主力として使用されてきましたが、221系増備に伴って影が薄くなってゆきました。このまま同線区から姿を消すかと思われましたが、221系の他路線進出により車両不足が生じ、JR西日本は、車齢の比較的若い113系に延命工事を施して使いつづける方針に転換。これは、単なる延命にとどまらず、座席の転換クロス化、屋根部のフラット化など、221系に準じるレベルに引き上げることを目指した大リニューアルでした。

  最高速度は110km/hで、朝夕ラッシュ時を中心に、その姿を見ることができましたが、京都・神戸線では新型車への統一化を図る目的で、2003年以降は再び新車投入が進み、2004年10月をもって113系は撤退となりました。

  なお、1970年に走り始めた新快速は当初、横須賀色の113系だったそうです。当時は1時間間隔、日中の6往復限りの運転で、現在とは隔世の感があります。


リニューアル化された編成。イメージが随分変わった
01.5.26 宝殿〜曽根


こちらは湘南色で統一された編成
04.3.27 大阪

 153系(新快速 72-80年)

  1958年以降、おもに東海道・山陽線系統向けの直流急行形電車として量産され、近代化に貢献しましたが、新幹線の延伸と、後継の165系増備に伴い、早くも70年代には衰退にかかりました。

  1972年、山陽新幹線岡山開業で余剰になった153系が「新快速」に投入されました。白地に水色帯の「ブルーライナー」塗装の6両編成で、前面に大きく「新快速」と書かれたヘッドマークを掲げていました。(当時の「新快速」の書体が、今の223系や313系などの方向幕にも使われているのが面白いところです。)草津[京都]〜西明石[姫路]間15分間隔の運転となり、これが現在の「新快速」の素地となっています。

  急行形電車を特急並みの速さで、しかも料金不要の快速として走らせるという、当時の国鉄としては画期的なサービスでしたが、高速運転で酷使されたせいもあって老朽化が進み、1980年に117系に置き換えられました。153系自体は1983年に全廃。一時代を築きながら、1両の保存車さえ残されなかった「幻の車両」。残念ながら、私は実物を見た記憶がなく、ゆえに写真もありません。

 201、205系(普通)

  103系の後継車両として開発された201系。関西では1982年ごろから、現在の京都・神戸線の各駅停車用に導入されました。その後、電化された宝塚線にも入るようになりました。近年、ベンチレータ撤去や窓枠交換などのリニューアルを施されています。

  205系は1985年の登場。201系と雰囲気は似ていますがステンレス車体となり、コストダウンが図られています。「山手線の電車」のイメージがありますが、同線からは既に撤退しています。関西では京都・神戸線に投入されたほか、阪和線でも走行しています。同じスカイブルーのラインですが、阪和線の方はJR化後の導入で、デザインが若干異なります。

  いずれも7両固定編成で、共通で運用されましたが、JR東西線に入ることはありませんでした。

  性能面で207系に劣るため、321系の増備で京都・神戸線から追われることに。201系は大阪環状線・大和路線へ転属となり、関東でしか見られなかった「オレンジ色の201系」、そして史上初の「ウグイス色の201系」が登場することとなりました。205系は阪和線へ。


リニューアルされ、屋根まわりがすっきりした201系
05.12.19 三ノ宮


201系や207系に混じって時々現れた205系
02.5.4 三ノ宮

 103系(普通)

  通勤形のスタンダードだった103系。関西ではかつて京阪神(青)、宝塚線(黄)で使用されていたほか、大阪環状線(オレンジ)、関西線(緑)、阪和線(青)では今も大所帯をなしています。

  201,205系の増備で京阪神からは姿を消し、ラッシュ時に宝塚線から乗り入れていたものも消滅。現在神戸線で営業運転される姿を見ることはありません。・・・が、和田岬線用103系が、兵庫〜明石間で毎日回送運転されています。


神戸線各駅停車として現役だった頃。左は寝台特急「なは」
89 垂水


和田岬線に向けて、列車線を走る回送列車
04.2.11 明石

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